おもてなし

おもてなし

先日、飲食料品製造会社に特定技能で内定が決まったベトナム人女性のガイダンスへ行ってまいりました。
近々修了する技能実習先は熊本市内から車で片道3時間ほどのところへ、日帰りの弾丸スケジュール…。

色々と説明や確認・質疑応答を終え、さあ帰ろうとしたところ、彼女と同居する他のメンバーからの引き留め抗戦…。
「帰りつくまで遠いし、お腹が空くから一緒にご飯を食べて行きなさい」とのこと。
さすがに、それは出来ないと丁重にお断りするも引き下がってくれず「いやいや、すぐデキルから!」
と、オバサマ方の「いやいや」「いやいや」の押し問答状態・・・。
では、せっかくなので…ということで、少しだけいただいて帰ろうとするも「そんなんじゃダメ!
帰り着くまで遠いから。コレなら片手でも食べられるし、帰ってからも食べて」と折に詰め、
手土産としていただく始末…。

いるんです!昭和の肝っ玉母ちゃんのような子が異国にも。。。
喋りながらも手は動かし春巻きやチキンを揚げ、食べさせ、チャチャッと持ち帰り用を詰めて持たせる
その手際のよさと懐の深さ。
客人が来たらおもてなす心。
本来ならば、日本の文化だったはず!?

確かに、日本のおもてなし文化は世界に誇れるものです。
が、今それは、サービス業いわゆる仕事としての「お・も・て・な・し」になっていないでしょうか?
昭和の時代のおせっかいと紙一重ともいえる各家庭や個々人の、あの温かい「おもてなしの心」は、だんだん
廃れていってしまっているような気がします。
彼女たちの国では、サービス業のホスピタリティーは発展途上ですが、個々人や家庭での「おもてなしの心」は、
日本よりはるかに上のような気がします。

忘れてしまった「日本人の心」を外国から来た彼女たちに思い出させてもらい、あったかい&ほっこりした
気持ちになりました。
こちらこそ、ありがとう!です